「朝起きたら頭が痛い…」そんな経験はありませんか?

 

もしかしたら、それは睡眠時無呼吸症候群(SAS)が原因かもしれません。

 

睡眠時無呼吸症候群は、寝ている間に呼吸が止まり、体が酸素不足になってしまう病気です。

 

近年、増加傾向にある睡眠時無呼吸症候群は、放置すると頭痛だけでなく、高血圧や脳梗塞などの重大な病気を引き起こす可能性も。毎日のように頭痛が続く、朝起きたときに頭が締め付けられるような痛みがある方は、睡眠時無呼吸症候群を疑い、早めに医療機関を受診しましょう。

 

この記事では、睡眠時無呼吸症候群による頭痛の特徴や対処法、オンライン診療の活用方法について詳しく解説します。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と頭痛の関係

 

「朝起きたら頭が痛い…」「なんだか最近、頭痛が多い気がする…」と感じていませんか?もしかしたら、それは睡眠時無呼吸症候群(SAS)が原因かもしれません。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、寝ている間に呼吸が止まり、体が酸素不足になってしまう病気です。高い山に登ると、空気が薄くて酸素が少なくなり、頭痛がすることがありますよね? 睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、寝ている間に何度もこの状態を繰り返しているため、朝起きたときに頭痛を感じやすくなるのです。

 

睡眠時無呼吸症候群が原因で起こる頭痛は、単なる疲れや寝不足による頭痛とは異なる特徴があります。特徴的なのは、朝起きたときに頭が強く締め付けられるような痛みを感じることです。これは、寝ている間に脳が酸素不足の状態が続いた結果、痛みが強くなると考えられています。患者さんの中には、「頭をハンマーで殴られたような痛みだ」と表現される方もいらっしゃいます。

 

また、睡眠時無呼吸症候群による頭痛は、頻度も問題です。一般的な頭痛は、疲れた時やストレスを感じた時などに一時的に起こることが多いですが、睡眠時無呼吸症候群が原因の場合は、1ヶ月のうち15日以上も頭痛が続くことがあります。

 

起きた時に頭痛が続く高血圧・動脈硬化・脳梗塞につながる恐れあり

 

睡眠時無呼吸症候群になると、寝ている間に呼吸が何度も止まり、体が酸素不足の状態になってしまいます。酸素が不足すると、私たちの体はなんとか酸素を取り込もうと、心臓を一生懸命動かして、血液をたくさん送り出そうとします。その結果、血圧が上がりやすくなってしまいます。この状態が続くと、血管に負担がかかり、血管が傷つきやすくなってしまいます。

 

さらに、睡眠時無呼吸症候群は、睡眠の質を悪くしてしまい、体も脳も十分に休むことができなくなってしまいます。睡眠不足が続くと、疲れがとれにくくなるだけでなく、集中力や記憶力が低下したり、イライラしやすくなるなど、様々な悪影響が出ることがあります。

 

このような状態が続くと、血管が硬くなって弾力性を失ってしまう動脈硬化のリスクが高まり、脳梗塞などの命に関わる病気を引き起こす可能性も出てきます。脳梗塞は、脳の血管が詰まってしまう病気で、脳の細胞に栄養や酸素が送られなくなり、脳の働きが損なわれてしまう怖い病気です。

 

「たかが頭痛」と安易に考えず、少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。適切な検査と治療を受けることで、症状の改善や病気の進行を防ぐことができる場合が多くあります。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがある方の頭痛以外の症状

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、寝ている間に呼吸が止まり、体が酸素不足になってしまう病気です。この病気は、単なる「いびきがひどいだけ」と安易に考えてはいけません。自覚症状がない場合でも、放っておくと体に様々な悪影響を及ぼす可能性があり、頭痛以外にも、次のような症状が現れることがあります。

 

寝ているとき

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがある方の、睡眠中の症状として、下記のようなものが挙げられます。

 

いびきをかく

「うるさい」「大きないびき」と家族に指摘されたことはありませんか?もしかしたら、それは単なる「いびき」ではなく、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインかもしれません。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんの多くは、大きないびきをかきます。これは、睡眠中に空気の通り道である気道が狭くなることで、空気がスムーズに通らなくなるために起こります。

 

大きないびき自体は、周囲の人を寝苦しくさせてしまうこと以外に、直接的な健康被害をもたらすことはほとんどありません。しかし、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の場合、大きないびきは、病気のサインである可能性があります。

 

無呼吸・低呼吸

睡眠時無呼吸症候群(SAS)では、いびきだけでなく、呼吸が止まってしまう「無呼吸」や、呼吸が浅くなる「低呼吸」もみられます。

 

無呼吸の状態になると、まるで水中で息を止めているように、体の中に酸素が取り込めなくなってしまいます。この無呼吸の状態が、一晩の睡眠中に何度も繰り返されるのが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の特徴です。

 

むせる

睡眠中にむせて目が覚める、という経験はありませんか?これは、狭くなった気道に、無理やり空気を吸い込もうとしてしまうために起こります。

 

例えば、寝ている間に喉の奥の筋肉が緩んでしまい、気道が狭くなってしまうことがあります。このような状態になると、空気の通りが悪くなってしまい、息苦しさからむせてしまうのです。

 

何度も目が覚める

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の人は、ぐっすり眠ることが難しく、夜中に何度も目が覚めてしまうことがあります。

 

このような状態が続くと、慢性的な睡眠不足に陥り、日中の眠気や倦怠感、集中力低下などを引き起こす可能性があります。

 

寝汗を書く

睡眠中に大量の汗をかいてしまうことも、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状の一つです。

 

睡眠時無呼吸症候群が原因の寝汗は、夏の暑い夜や布団をかぶりすぎている時などに書く寝汗とは異なり、季節や室温に関係なく、大量の汗をかくのが特徴です。

 

起きているとき

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)によって、夜間に十分な睡眠がとれていないため、日中にさまざまな症状が現れます。

 

身体が重い

「朝起きてもスッキリしない」「体がだるくて重い」と感じることが多い場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)になると、睡眠中に呼吸が止まり、脳や体に十分な酸素が供給されません。

 

酸素が不足すると、体は、まるで電池切れのスマホのように、十分に機能しなくなってしまいます。その結果、「体がだるい」「重い」「疲れている感じがする」といった症状が現れます。

 

強い眠気

日中に強い眠気に襲われる、会議中や運転中についウトウトしてしまう、といった経験はありませんか? これも、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の代表的な症状の一つです。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)になると、睡眠中に何度も呼吸が止まってしまうため、脳はぐっすり休むことができません。その結果、日中に強い眠気や倦怠感に悩まされるようになり、仕事や家事、学業に集中することが難しくなってしまいます。

 

倦怠感

「疲れているはずなのに、なかなか寝付けない」「日中、何をするにもやる気が出ない」という場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)によって倦怠感が生じている可能性があります。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠の質を著しく低下させるため、たとえ長時間寝ていても、体は十分に休むことができません。

 

睡眠は、私たちの体と心を充電する大切な時間です。しかし、睡眠時無呼吸症候群(SAS)によって睡眠の質が低下すると、十分に充電することができず、日中、体が重だるく感じたり、やる気が出なかったりします。

 

集中できない

「仕事や勉強に集中できない」「ミスが増えた気がする」と感じたら、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の影響で、集中力や注意力が低下しているのかもしれません。

 

脳は、私たちが活動するための司令塔の役割をしています。しかし、睡眠不足の状態が続くと、この司令塔が正常に機能しなくなってしまいます。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)によって睡眠の質が低下すると、脳は十分に休息を取ることができず、集中力や注意力が低下してしまいます。

 

疲労感

「休日にしっかり休んでも疲れが取れない」「毎日疲れている」と感じるのは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が原因で、睡眠中に十分な休息がとれていないからかもしれません。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が何度も止まることで、体内の酸素濃度が低下し、心臓や血管に大きな負担をかけます。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者さんは、寝ている間に、高地トレーニングと同じような状態を繰り返しているため、朝起きたときに、ひどい疲労感を感じることがあります。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)で頭痛がある場合の対処法

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)が原因で起こる頭痛は、寝ている間に呼吸が何度も止まり、脳が酸素不足になることで起こると考えられています。

 

睡眠時無呼吸症候群によって引き起こされる頭痛には、朝起きた時に感じる頭痛や、一ヶ月のうち15日以上も痛みが続くなど、いくつかの特徴があります。

 

この頭痛を対処するには、その根本原因である睡眠時無呼吸症候群を治療することが最も重要です。睡眠時無呼吸症候群の治療法は、大きく分けて「生活習慣の改善」と「医療機器の使用や手術」の2つがあります。

 

まず、生活習慣の改善としては、寝る向きを変える、体重管理、飲酒や喫煙を控える、十分な睡眠時間を確保するなどがあります。

 

例えば、仰向けで寝ると、舌の根元が喉の方に落ち込みやすくなり、気道が狭くなってしまうことがあります。これを防ぐためには、横向きで寝るようにすると良いでしょう。また、肥満も気道を狭くする原因の一つです。日頃から適度な運動やバランスの取れた食事を心がけ、肥満を予防・改善することが大切です。

 

次に、医療機器の使用や手術といった医療的な治療についてご説明します。

 

CPAP療法は、鼻にマスクを装着して空気を送り込み、気道を広げて呼吸を楽にする治療法です。これは、まるで風船に空気を入れるように、気道を広げて呼吸を助けるイメージです。

 

マウスピース療法は、寝ている時に装着するマウスピースで、下顎を少し前に出すことで気道を広げます。

 

手術療法は、扁桃腺やアデノイドなど、気道を狭くしている部分を切除する手術です。

 

これらの治療法は、患者さん一人ひとりの症状の重さや生活スタイルなどを考慮して、医師が適切なものを選択します。自己判断で治療法を変えたり、中断したりすることは大変危険なので、必ず医師の指示に従ってください。

 

睡眠時無呼吸症候群の治療を進めることで、頭痛だけでなく、日中の眠気や倦怠感の改善、集中力アップなど、様々な効果が期待できます。頭痛を我慢せずに、まずは専門医に相談してみましょう。

 

睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合はオンライン診療へ

「もしかして、睡眠時無呼吸症候群かも…」と感じたら、まずは医療機関を受診し、検査を受けることが大切です。

 

最近は、病院に行かなくても、自宅でスマホやパソコンを使って医師の診察を受けられる「オンライン診療」を実施している医療機関も増えてきました。

 

オンライン診療は、病院への移動時間や待ち時間を節約できるだけでなく、小さな子どもがいる方や仕事で忙しい方でも、自分の都合に合わせて受診できるというメリットがあります。

 

オンライン診療では、睡眠時無呼吸症候群の症状や不安なことを医師に相談することができます。医師は、患者さんの話を丁寧に聞きながら、症状や生活習慣などについて詳しく質問していきます。

 

例えば、「いびきをかきますか?」「日中、強い眠気を感じますか?」「高血圧や糖尿病などの病気がありますか?」といった質問を通して、患者さんの状態を把握していきます。

 

そして、必要に応じて、対面での診察や検査を予約することも可能です。

 

また、頭痛が強いなど緊急を要する症状の場合は、残念ながらオンライン診療は適切ではないため、対面での診療をお願いしております。

 

睡眠時無呼吸症候群は、適切な治療を行うことで、症状の改善や病気の進行を抑制できる可能性があります。

 

「たかが、いびき」と安易に考えず、少しでも気になる症状があれば、まずはオンライン診療などを利用して、専門医に相談することをおすすめします。

 

 

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LP:https://www.morishitaekimae.com/lp/

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