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CPAPを途中で外すとどうなる?

CPAP療法は睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に非常に有効ですが、途中でマスクを外せばその間は気道への陽圧送気が途絶えてしまいます【1】。

すると睡眠中の無呼吸・低呼吸が再発し、低酸素状態や睡眠の分断を招いてしまいます【1】。

その結果、日中の眠気や集中力低下といった症状が十分に改善されなかったり、長期的な高血圧・心血管疾患などのリスクが依然として残る恐れがあります【1】。

一般的にCPAP療法の「使用順守(コンプライアンス)」は、少なくとも1晩に4時間以上の使用を週5日以上続けることと定義され【1】、その程度の使用で治療効果が現れるとされています。

逆に言えば、それ未満の使用では効果が不十分となり得ます。実際、CPAPを処方された患者の約半数は毎晩4時間未満しか使用しておらず、1〜2晩でも使用時間が不足すると無呼吸症状がすぐに戻ってしまうことが報告されています【1】。

治療効果を十分得るためにも、CPAPは可能な限り一晩を通して装着し続けることが重要です。

 

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CPAPを途中で外してしまう代表的な7つの原因と対策

 

原因①:マスクが合っていない

マスクのサイズや形が顔に合っていないと、隙間からの空気漏れや締め付けによる痛みなどの問題が生じ、眠っている間に無意識にマスクを外してしまう一因となります【2】。

特にマスクが緩すぎれば効果的な密閉が得られず、空気漏れによる騒音や目の乾燥、治療効果の低下につながります【2】。

逆に強く締めすぎている場合は皮膚への圧迫で痛みや圧痕が生じ、不快感から外してしまいやすくなります【2】。

 

対策

自分に合ったマスクを選び、正しいフィッティングを行うことが重要です。

CPAP用のマスクには鼻を覆う「鼻マスク」、鼻孔に差し込む「ピローマスク」、鼻と口を覆う「フルフェイスマスク」などがあり、ご自身の顔の形や呼吸の仕方に適したタイプを検討しましょう。

現在のマスクが合わないと感じる場合は、主治医や担当者に相談して別のサイズ・形状のマスクを試してみてください【2】。

装着時は鏡で確認しながらストラップの締め具合を調整し、空気が漏れず痛みが出ない適度なフィットを確保します【2】。

またマスククッション(パッド)の劣化やズレも密閉不良の原因となるため、定期的に交換するか、肌に当たる部分に専用ライナーを挟んでフィット性と快適性を高める工夫も有効です【2】。

 

原因②:設定圧が苦しい

CPAP装置の陽圧が自身にとって高すぎる場合、吸気時の風圧や呼気時の抵抗感が苦しく感じられ、ストレスからマスクを外してしまう原因になります【2】。

特に初心者では、一定の高い圧力で息を吐くことに慣れず「息苦しい」と感じてしまいがちです【2】。

圧力が合わないままでは睡眠の質も損なわれ、継続使用が難しくなってしまいます。

 

対策

圧設定が適切でないと感じる場合は、自己判断で装置を停止したりせず必ず医師に相談して調整してもらいましょう【2】。

専門医は睡眠検査のデータやCPAP装置の記録をもとに、現在の圧力が適正かを評価し、必要に応じて再設定を行います。

多くのCPAP装置には「ランプ機能(RAMP)」が備わっており、就寝直後は低めの圧力から徐々に設定圧まで上昇させることが可能です【2】。

この機能を活用すれば寝入りばなに感じる圧迫感を和らげられます。さらに、呼気時のみ圧を下げる「呼気圧減弱機能(EPRやC-Flexなど)」をオンにすることで、吐く息のしやすさが改善し違和感が軽減します【2】。

それでも圧への耐性がどうしてもつかない場合、一時的に日中にマスクを装着して起きている間に呼吸の練習をする、あるいは医師と相談して吸気と呼気の圧を別々に設定できるBiPAP装置への切り替えを検討することもあります【2】。

 

原因③:口や喉の乾燥

CPAP使用中に口腔内や喉が乾燥することも、途中でマスクを外してしまう大きな要因です【2】。

口や喉の粘膜がカラカラになると違和感で眠りが妨げられ、無意識にマスクを外してしまうケースがあります【2】。

特に鼻マスク使用で就寝中に口が開いてしまうと、気道への圧が口から漏れて乾燥を招くだけでなく、CPAP本来の治療効果も減弱してしまいます【2】。

 

対策

乾燥感が強い場合はCPAP装置に付属の加温加湿器を適切に利用して送気に潤いを与えましょう【2】。

湿度設定を調整し、季節や室内環境に合わせて十分な加湿を行うことで、鼻や喉の乾燥・鼻詰まり症状を軽減できます【2】。

また睡眠中に口呼吸をしてしまうことが乾燥の原因であれば、医師に相談の上で口元に医療用テープを貼ったり顎下にバンド(チンストラップ)を装着したりして、強制的に口が開かないようにする方法も有効です【2】。

それでも乾燥が気になる場合は、就寝前に十分な水分補給をする、室内に加湿器を設置して湿度を保つといった環境調整も併せて行うと良いでしょう。

 

原因④:鼻詰まり

鼻づまりがある場合もCPAPの使用継続が困難になります。

アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、風邪などで鼻粘膜が腫れていたり、CPAPの送気による鼻の乾燥・刺激で鼻が詰まってくると、鼻から十分に息が吸えず苦しくなってマスクを外してしまうことがあります【2】。

特に鼻マスクを使用している場合、鼻閉が強いと鼻呼吸ができず口呼吸に切り替わってしまうため、CPAPの圧が逃げてしまい治療効果も落ちてしまいます。

 

対策

鼻づまりを軽減することがCPAP継続の鍵となります。まず前述のように加湿器を使って乾燥を防ぐことは有効です【2】。

加えて、アレルギーや副鼻腔炎がある方はその治療を積極的に行いましょう。就寝前に点鼻用のステロイドスプレーや粘膜収縮剤(※これらは医師の指示のもとで短期間使用)を用いて鼻通りを良くする方法があります【4】。

生理食塩水で鼻腔を洗浄する鼻うがいも、鼻粘膜の湿潤と鼻詰まりの改善に役立ちます【2】。

それでも鼻閉が強く鼻マスクでは対応できない場合、口と鼻を両方覆うフルフェイスマスクに変更することで、鼻が詰まっていても口から呼吸を継続できるようになります【2】。

 

原因⑤:無意識の寝返りや体の動き

睡眠中の体位変換や無意識の動きもCPAPマスク脱落の一因です。寝返りが多かったり寝相が悪い方の場合、動いた拍子にマスクがずれたり、チューブが引っ張られてマスクが外れてしまうことがあります【2】。

また深い眠りの中で手が顔に当たってマスクを触り、そのまま外してしまうケースもあります。

 

対策

マスクが寝ている間に外れないよう工夫しましょう。まずマスクのヘッドギア(バンド)を正しく調整し、きつすぎず緩すぎず、動いてもずれにくい適切なフィットを確保します【2】。

装着後に仰向け・横向きなど自分の寝姿勢で実際に体を動かし、マスクが安定しているか確認してください【2】。

それでも外れてしまう場合は、よりフィット感の高い別種類のマスク(動きに強いデザインのもの等)を検討すると良いでしょう【2】。

またチューブが寝具に絡まったり引っ張られたりしないよう、ホースをベッドの上方に固定するホルダーを使ったりCPAP用の特殊な枕を利用したりして、寝返りを打ってもチューブにテンションがかからない工夫も有効です【2】。

 

原因⑥:閉所恐怖症・マスクへの圧迫感

CPAPマスクを顔につけること自体への心理的抵抗や恐怖感も、マスクを外してしまう原因になります。

閉所恐怖症傾向のある方や、顔の一部が覆われることに強い不安を覚える方は、マスク装着によって「息苦しい」「閉じ込められた」ようなパニックに陥ることがあります【2】。

その結果、無意識あるいは半覚醒状態でマスクを取り外してしまうことがあります。

 

対策

少しずつマスクへの抵抗感を和らげていくことが大切です。日中のリラックスした時間帯にあえてマスクを装着し、読書やテレビ視聴などをしながら「マスクに慣れる練習」をしてみましょう【2】。

最初は数分から始め、徐々に装着時間を延ばしていくことで、装着への恐怖心が薄れていきます【2】。

それでも息苦しさを感じる場合は、現在フルフェイスタイプをお使いなら、鼻のみ覆うマスクや鼻孔に差し込むピロータイプに変更することで視界が開け圧迫感の軽減につながることがあります【2】。

どうしても不安が強い方は、就寝前に腹式呼吸や瞑想などで心身を落ち着かせる習慣を取り入れるほか、必要に応じて医師に相談して心理的サポートを受けることも検討してください。

 

原因⑦:飲酒

就寝前の飲酒はCPAPマスクを途中で外してしまう誘因となり得ます。アルコールには中枢神経を抑制し筋肉を弛緩させる作用があり、寝酒をすると睡眠中に咽頭周囲の筋肉が緩んで気道が塞がりやすくなります【3】。

また無呼吸が起こっても脳が覚醒して呼吸を再開する反応が鈍くなるため、普段より長時間の無呼吸・低呼吸が生じて低酸素状態が悪化します【3】。

さらにアルコールによる血管拡張で鼻粘膜が充血し、鼻づまりが生じていびきや無呼吸を一層誘発することも知られています【3】。

こうした影響で、飲酒後はたとえCPAPを使用していても十分な効果が得られにくく、睡眠も浅く断片的になるため、結果的にマスクを途中で外してしまいやすくなります。

実際に「お酒を飲んだ日は朝起きるとマスクが外れていた」という経験をされる方も少なくありません。

 

対策

睡眠前のアルコールはできるだけ控えることが賢明です。特に就寝直前の深酒は睡眠の質を低下させ無呼吸発作も増悪させるため、専門家も就寝前少なくとも3時間は禁酒することを推奨しています【3】【4】。

どうしてもお酒を飲む場合でも適量に留め、寝る直前は避けるようにしましょう。

アルコールを控えるだけでも睡眠の質が向上し無呼吸も改善するため、CPAP療法の効果維持に大きく寄与します【4】。

習慣的に飲酒されている方はこの機会に生活習慣を見直し、必要であれば医師に相談の上で節酒・禁酒に取り組むことをおすすめします。

 

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それでもCPAPを外してしまう場合は医師に相談を

 

ここまでの対策を試しても「どうしても夜中にCPAPを外してしまう」という場合は、自己判断で治療を中断せず、必ず専門の医師に相談してください【2】。

医師には「いつ頃からどのような状況でマスクを外してしまうのか」「これまで試した対策とその効果」「現在使用しているマスクの種類や装置設定」「体重変動や睡眠環境の変化」などを詳しく伝えましょう【2】。

CPAP装置には使用時間や残存無呼吸指数(AHI)、マスクフィット状況といったデータが記録されています。それらも共有すれば客観的な視点から原因分析の手がかりになります【2】。

 

主治医は必要に応じて追加の睡眠検査を行ったり、治療設定を見直したりして、より個別化された対応策を提案してくれます【2】。

例えばマスクの種類変更、圧設定の再調整、加湿方法の見直し、アレルギー治療の強化、睡眠薬の減量など、患者さん一人ひとりの状況に合わせた対策が可能です【2】。

それでもCPAPがどうしても合わない場合、医師と相談の上でマウスピース型の口腔内装置や外科的手術などCPAP以外の治療法を検討する選択肢もあります【2】。

大切なのは諦めずに治療を続けることであり、専門医と二人三脚で快適にCPAP療法を継続できる方法を探していきましょう。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがある場合はオンライン診療へ

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は適切に治療しないと、日中の強い眠気による仕事中・運転中の事故リスクや、高血圧・心不全・脳卒中などの合併症リスクが高まる疾患です。

いびきが酷い、就寝中の無呼吸を指摘された、朝の頭痛や日中の倦怠感が強いといった症状に心当たりがある場合は、早めに医療機関での評価を受けましょう。

 

当院(森下駅前クリニック)では睡眠時無呼吸症候群に対するオンライン診療を実施しています。

遠方の方や多忙で来院が難しい方でも、ご自宅からビデオ通話を通じて専門医の診察を受けられます。

オンライン診療では症状の問診や必要な検査キットの手配、治療方針の説明まで行いますので、SASが疑われる方やCPAP治療について相談したい方はぜひお気軽にご利用ください。

適切な治療介入によって、質の高い睡眠と健康な生活を取り戻しましょう。

 

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お問い合わせ・ご相談もお気軽にどうぞ。あなたの健やかな眠りを、私たちがサポートいたします。

 

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睡眠時無呼吸症候群をもっと詳しく

睡眠時無呼吸症候群(SAS)について、さらに詳しく知りたい方は各記事をご確認ください。

治療

検査

予防

合併症

症状

原因

傾向

疑い

 

 

参考文献

[1] Sleep Foundation, What is CPAP Compliance? (Updated July 9, 2025)
[2] SleepApnea.org, Troubleshooting CPAP Problems (Eric Suni 著、2025年6月10日更新)
[3] SleepApnea.org, Alcohol and Sleep Apnea (Eric Suni 著、2023年9月19日更新)
[4] Mayo Clinic, Obstructive sleep apnea – Diagnosis and treatment (Updated July 14, 2023)

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