睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法として最も一般的なのが「CPAP(シーパップ)療法」です。
CPAP療法では睡眠中に持続的に空気を送り込み、喉の奥(上気道)の閉塞を防ぐことで無呼吸や低呼吸を改善します。この治療により睡眠の質が向上し、日中の強い眠気が軽減されるだけでなく、高血圧や心疾患など合併症のリスクも下がることが報告されています[1]。
しかし、一口に「CPAP」と言ってもその装置本体やマスクにはさまざまな種類があり、どれを選ぶかによって治療効果や快適性が左右されます。
本記事ではCPAP装置本体の種類、マスクの種類、そして主要メーカーの違いという3つの軸でCPAPの種類を解説し、最後にあなたに合ったCPAPを選ぶポイントを紹介します。
根拠となるエビデンスも交えつつ、一般の患者さんにもわかりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
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CPAP治療効果と快適性を決める「装置本体」の種類
CPAP装置(本体部分)は、大きく分けて3種類に分類できます。それぞれ空気圧の制御方法が異なり、治療効果や使い心地に影響します。
まずはCPAP装置本体の種類ごとの特徴を見てみましょう。
CPAP(持続陽圧呼吸療法)
CPAPは“Continuous Positive Airway Pressure”の略で、一定の空気圧を送り続ける方式です。睡眠中、吸う息も吐く息も常に同じ圧力がかかるよう設定されており、もっともシンプルで歴史のある治療法です。
適切な圧力設定さえ行えば上気道の閉塞を効果的に防げるため、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の第一選択として広く用いられています。
ただしデメリットとして、呼気時にも圧力がかかるため息苦しさを感じる患者さんがいる点が挙げられます。圧力に慣れないうちは「息を吐きにくい」「空気が押し込まれるようで苦しい」と感じる場合もあります。
この問題への対策として、近年のCPAP装置には呼気時の圧力だけ軽減する“圧力解放機能”を備えたもの(メーカーにより名称はEPRやC-Flex等)もあり、一定圧CPAPでも多少の快適性向上が図られています。
APAP(オートCPAP、自動陽圧調整式)
APAPは“Auto-CPAP”とも呼ばれ、気道の状態に応じて圧力を自動調整する方式です。医師が設定した圧力範囲(例えば4~20 cmH₂O)の中で、装置内蔵のセンサーが呼吸のパターンや無呼吸の兆候を検知し、必要に応じて圧力を上げ下げします。
眠っている間は体位変換や睡眠段階の変化によって気道の開き具合も刻々と変化しますが、それに装置が追随して最適な圧力を供給してくれるのがAPAPの利点です。
例えば、仰向けになったときや深い眠りに入ったときに無呼吸が起きかけるとセンサーが反応して圧を上げ、気道が安定しているときには圧を下げる、といった動作を自動で行います。
その結果、必要最低限の圧力で無呼吸を防げるため快適性が高いとされています。実際、一定圧CPAPよりもAPAPの方が平均治療圧が低くなるケースも多く、「強い圧力が常にかかるのは辛い」という方には有力な選択肢です【2】。
ただし、圧力変動が頻繁に起こる点に違和感を覚える方もおり、また重症例では安定した一定圧のほうが好ましい場合もあります。
いずれにせよ基本的な治療効果はCPAPと同等であり、患者さんごとの快適性や生活パターンに応じてCPAPかAPAPかが選択されます。
BiPAP(二相性陽圧呼吸療法)
BiPAPは“Bilevel Positive Airway Pressure”の略称で、吸気時と呼気時で異なる2段階の圧力を提供する方式です。
もともとBiPAP(バイパップ)はフィリップス社の商品名ですが、現在では一般名称として使われることも多く、BPAP(バイレベルPAP)と呼ぶ場合もあります。
具体的には、吸うときにかかるIPAP(吸気陽圧)と吐くときにかかるEPAP(呼気陽圧)を別々に設定します。
例えば「吸気15 cmH₂O・呼気10 cmH₂O」のように圧力差をつけることで、吸気時には十分な圧力で気道を開通させ、呼気時には圧を下げてスムーズに息を吐けるよう補助します。
このしくみは、呼吸筋が弱い方や高圧が必要な方でも快適に呼吸を続けられるという利点があります。実際、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や高度肥満に伴う低換気症候群、中枢性睡眠時無呼吸(CSA)を合併したケースなどではBiPAPが適応となります。
一方、単純な閉塞性無呼吸のみの患者さんにいきなりBiPAPを用いる必要は通常なく、まずはCPAP/APAPで十分対応可能です。BiPAP装置は高度な分だけ価格も高価で、CPAPに比べて2倍以上することもあります。
また、多機能な機種では自発呼吸が止まった際に一定回数の強制換気を行うS/Tモード(自発・タイマー併用モード)なども搭載され、在宅人工呼吸器に近い使い方が可能です。
重症OSAや合併症がある特殊な場合に医師が判断して処方する機種と認識しておくとよいでしょう【3】。
比較表:CPAP・APAP・BiPAP
各方式の特徴をまとめると、以下の表のようになります。
種類 | 圧力供給の特徴 | 一般的な圧力範囲 | 主な適応・用途 |
CPAP | 固定圧力を維持。吸気・呼気とも設定圧を一定に送る。 | 約4~20 cmH₂O | 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)、いびき。標準的なOSA治療。 |
APAP | 自動調節式。設定した圧力範囲内でセンサーが圧力を増減。必要最小限の圧力に適応。 | 約4~20 cmH₂O | OSA(症状や体位で圧力ニーズ変動する場合)。CPAPの代替として使用。 |
BiPAP | 二相性(吸気と呼気で別圧)。呼気時に圧を下げ呼吸をサポート。 | ~25 cmH₂O程度(機種により30まで可) | CPAPで効果不十分な重症OSA、またはCOPD等の肺疾患合併例や中枢性無呼吸。高治療圧や換気補助が必要な場合。 |
※cmH₂O(センチメートル水柱)は圧力の単位でhPaとほぼ同じ値です。一般的なCPAP装置は最大20 cmH₂O程度までの圧力範囲を持ちますが、BiPAPは25~30 cmH₂Oと高い圧力にも対応します。
CPAP装置本体の一例。ニュージーランドF&P社の「SleepStyle」は加湿機一体型で操作がシンプルな据置型CPAPです。装置が大きめな分ファン音が静かで、「非常に静かなCPAP」として評価されています [5]。近年の機種ではこのように静音性や操作性も重視され、高齢者でも扱いやすい設計が進んでいます。
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CPAP治療継続の鍵!使い心地を左右する「マスク」の種類
CPAP療法では、本体から送られる空気をマスク経由で気道に届けます。マスクは患者さんの顔に装着するものなので、相性の良し悪しが治療の快適性と継続率を大きく左右します。
実際、マスクのフィッティングが悪いとせっかくの空気が漏れて治療効果が十分得られなかったり、マスクの不快感が原因でCPAPを続けられなくなったりすることもあります。
ここでは代表的な3種類のマスクについて特徴を説明します。それぞれ顔のどの部分を覆うかによって分類され、長所・短所が異なります。
CPAPマスクの装着例。
上段は鼻の下にクッションを当てる鼻ピロータイプ(左)と、口鼻を覆うフルフェイスタイプ(右)を装着した状態。下段左は鼻だけ覆う鼻マスクタイプ。ご自身の顔や呼吸のクセに合ったマスクを選ぶことが、CPAP治療成功のポイントです。
鼻マスク(ネーザルマスク)
顔に装着するマスクの中で最も標準的なのが鼻マスクです。鼻全体を三角形やドーム状のクッションで覆うタイプで、多くの患者さんに処方されています。
長所
鼻全体を覆うため安定感が高く、比較的高い治療圧にも対応しやすいことがメリットです。シリコン製クッションでフィットさせる構造上、サイズや形状のバリエーションが豊富であり、多くの人の顔に合わせやすい点も利点です。
短所
鼻梁(鼻筋)部分にクッションが当たるため、圧迫による痛みや跡が残ることがあります。また鼻だけを覆う構造上、口で呼吸すると空気が漏れてしまう点に注意が必要です(口呼吸の強い方には後述のフルフェイス型が用いられます)。
鼻マスクは鼻ピローに比べるとクッション部分が大きいため視界がやや遮られる傾向もあります。
ピローマスク(ネーザルピロー)
鼻ピロータイプのマスクは、鼻の穴に直接または鼻孔の入口にシリコン製の小さなクッションを当てて装着するコンパクトなマスクです。「ピローマスク」「鼻枕マスク」と呼ばれることもあります。
長所
マスクの中で顔に触れる面積が最も小さく、圧迫感が少ないのが最大の特徴です。視界が開けているため眼鏡をかけたままでも装着でき、就寝前に読書をする習慣がある方や閉所恐怖感のある方にも適しています。
また構造がシンプルで軽量なため寝返りを打ってもズレにくく、動きやすい利点もあります。
短所
鼻孔に直接器具が触れるため、人によっては鼻の中に刺激や違和感を感じます。また鼻づまりがある場合や、必要治療圧が高い場合には空気漏れが起こりやすかったり不快感が強くなったりすることがあります。
実際、鼻ピローは高圧にはあまり向かず、重症の方では他のマスクが推奨されることが多いです。鼻呼吸が問題なくできる方向けで、鼻づまりがひどい場合は無理に鼻ピローを使うよりフルフェイス型に切り替えることも検討します。
フルフェイスマスク
フルフェイスマスクは鼻と口の両方をまとめて覆う大きめのマスクで、「口鼻マスク」とも呼ばれます。鼻呼吸・口呼吸いずれにも対応できるため、特定の用途で使用されます。
長所
睡眠中に無意識に口が開いてしまう口呼吸の習慣がある方でも、フルフェイスなら空気が漏れずに治療を続けられます。
重度の鼻づまりで鼻呼吸が困難な場合や、CPAPの治療圧が高い場合にも有用です。口と鼻の両方に圧力をかけられるので、高い圧力設定でも気道を開きやすいメリットがあります。
短所
マスクの中で顔に接触する面積が最も大きく、圧迫感や閉塞感を感じやすい点がデメリットです。特に閉所恐怖感のある方にはフルフェイスは不向きの場合があります。
また構造上、エアリーク(空気漏れ)が起きやすい傾向があります(特に口周りのシールが難しい)。装着したままでは飲食や会話ができないため、就寝前後の利便性も他のマスクより劣ります。
以上のように各マスクタイプで一長一短があります。一般には「鼻呼吸ができるか」がマスク選択の分かれ目です。
普段から鼻呼吸が問題ない方は鼻マスクか鼻ピローで快適に治療できますが、睡眠中に口呼吸になってしまう方や慢性的な鼻づまりがある方はフルフェイスマスクが適している場合があります。
なお口呼吸への対策としては、鼻マスクや鼻ピローとチンストラップ(顎バンド)を併用し、強制的に口が開かないようにする方法もあります。医師や装置提供会社と相談しながら、自分に合ったマスクを根気強く見つけることが大切です。
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CPAPの「主要メーカー」の種類
CPAP装置は世界中のいくつかのメーカーから製造・発売されています。性能や機能面の違いは各メーカーごとにありますが、特に知っておきたい主要メーカーを挙げ、その特徴を紹介します。
なお2020年代では、世界のCPAP市場はフィリップス(オランダ)とレスメド(オーストラリア)が二大メーカーとなっており、日本国内でもこの2社の装置が大きなシェアを占めています【4】(その他、ニュージーランドのF&P社や国内メーカーも後述するように存在します)。
フィリップス・レスピロニクス (Philips Respironics)
オランダに本社を持つフィリップス社のCPAP部門で、世界トップメーカーの一角です。
代表的な装置「ドリームステーション」シリーズは世界中で広く使われ、日本の医療機関でも導入例が多いです。フィリップスのCPAPは圧力上昇が比較的ゆるやかで“優しい”と言われ、CPAP初心者にも使いやすいとの評価があります。
独自の呼気圧軽減機能(C-Flexなど)を搭載し、吐くときの息苦しさを和らげる工夫もなされています。また近年のモデルではBluetooth等による専用アプリ連携により、自分の睡眠データをスマホで確認できる機能もあります。
※同社製品は2021年に一部装置のリコール問題が発生し、防音材の改良が行われています。現在市場に出回っているものは改善済みですが、使用中の方は念のため販売元の情報に注意するとよいでしょう。
レスメド (ResMed)
オーストラリア発祥のCPAP専門メーカーで、フィリップスと並ぶ世界トップシェア企業です。
CPAP創成期の1980年代から研究開発を重ねており、「エアセンス(AirSense)」「エアミニ(AirMini)」シリーズなど高性能な装置を次々とリリースしています。
圧力応答の素早さに定評があり、無呼吸イベントを感知すると即座に圧力を上げて気道確保するアルゴリズム(ResMed特有のAutoSet機能)を持ちます。
また呼気時に圧力を下げるEPR(呼気圧緩和)機能や、加湿器内蔵型モデル、モバイル通信による遠隔モニタリング(クラウド経由で使用データを医療機関と共有)など最新技術を積極的に導入しているのも特徴です。
レスメド製品は静音性も高く評価されており、特にエアセンス/AirSenseなど据置型モデルは「世界トップレベルの性能と静かさを兼ね備える」とされています。
フィッシャー&パイケル ヘルスケア (F&P Healthcare)
ニュージーランドの医療機器メーカーで、加温・加湿器の技術に優れています。CPAPでは「スリープスタイル(SleepStyle)」シリーズが有名で、一体型の高性能加湿器を搭載し操作が簡単な点が特徴です。
装置本体がやや大きめですがその分ファン音が非常に静かで、「もっとも静かなCPAPの一つ」として知られます【5】。
最新モデルの「SleepStyle RX」では遠隔通信機能も備わり、病院にメモリーカードを持参しなくてもインターネット経由で使用データ確認や設定調整が可能となっています。
高齢の患者さんや、鼻粘膜の乾燥が気になる方(加湿性能の高さが有用)に向けて、日本でもF&P製CPAPが採用されるケースがあります。
国産メーカー(村田製作所 など)
日本企業によるCPAPも登場しています。その代表格が電子部品大手の村田製作所が開発した「Murata CPAP」です。国産ならではのコンパクト・軽量設計で、持ち運びを考慮した作りになっています。
例えば加湿器ユニットを着脱可能にし、旅行や出張時は本体のみで使用するといった柔軟性があります。日本市場向けという安心感から、徐々に採用する医療機関も出てきています。
他にも、フランスのSefam社製「S.Box」や米国DeVilbiss社製「IntelliPAP」など、一部輸入代理店経由で使われている機種も存在します。
それぞれ特徴はありますが、まずは大手2社(フィリップス・レスメド)の機種を医師と相談し、その上で必要に応じ他メーカーを検討するのが一般的でしょう。
なお、CPAP装置を選ぶ際に注目すべきポイントとしては、「治療アルゴリズム(圧力調整の賢さ)」「使い勝手(操作ボタンやメンテナンス性)」「付加機能(加湿器や通信機能)」「静音性(動作音の大きさ)」などが挙げられます。
とくに騒音レベルと機能性は患者さんの満足度に直結します。一般に小型の携帯型CPAPほどファンが高速回転するため動作音は大きめで、据置型の大きな装置は静かな傾向があります。
ご自身の重視するポイント(なるべく静かな方が良い、旅行に持って行きたい等)を主治医に伝えると、適した機種を提案してもらえるでしょう。
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あなたに合ったCPAPの種類の選び方 4つのポイント
最後に、ここまで述べた装置やマスクの種類を踏まえて、「自分にはどのCPAPが合っているのか?」を考えるためのポイントを整理します。CPAP選びで失敗しないための4つの視点を確認しましょう。
1.まずは医師の診断を最優先に
CPAPはれっきとした医療機器であり、必ず睡眠専門医の診断に基づいて導入されます。
睡眠時無呼吸症候群の重症度(AHI:無呼吸低呼吸指数など)に応じて適応が判断され、処方せんが発行されなければ装置の購入やレンタルはできません。
日本の保険診療では、簡易検査でAHI40以上または精密検査でAHI20以上の場合にCPAP療法が適用となります【6】。
逆に言えば、「いびきがひどいからとりあえずCPAPを自己判断で使ってみる」ことはできない仕組みです。まずは専門クリニックで検査・診断を受け、医師と相談しながら最適な治療法を選択してください。
軽症の場合は生活指導やマウスピースなどCPAP以外の方法が選ばれることもあります。
2.自分の「睡眠中の癖」を知る
CPAPの種類を選ぶ際には、ご自身の睡眠時の習慣や癖を把握することが重要です。
例えば「普段は鼻呼吸か口呼吸か」「アレルギー性鼻炎で鼻が詰まりやすくないか」といった点はマスク選びの大きな判断材料になります。
就寝中に口が開いてしまう方はフルフェイスマスクや顎バンドの併用が望ましいですし、逆に閉所恐怖感があり鼻呼吸が得意な方は鼻ピロータイプが快適でしょう。
また「寝相が悪い(よく動く)」という癖があるなら、ホース接続部が動きやすいマスクや小型軽量の装置の方がストレスが少なくなります。
他にも肌が敏感ならマスククッションの素材に注意する、メガネを掛けて本を読む習慣があるなら視界の広いデザインが良い等、生活スタイルに合わせた選択が大切です。
これらを踏まえて、医師や担当者に自分の癖・嗜好を伝えると、より適した種類のCPAPを提案してもらえるでしょう。
3.我慢は禁物!合わないと感じたらすぐに相談する
CPAPを使い始めたら、「ちょっと合わないな」と思う点は遠慮なく医療者に相談しましょう。
例えば「マスクが顔に合わず隙間から空気が漏れる」「圧力にどうしても慣れず息苦しい」などの問題を我慢して放置すると、治療そのものが嫌になってしまいがちです。
しかし、マスクは他の種類やサイズに変更することが可能ですし、圧力や湿度の設定も調整できます。実際、マスクについては「合わなければ遠慮なく交換」は世界共通の推奨事項であり[7]、医療機関に言えば快く対応してくれます。
また、どうしても一定圧CPAPが苦しい場合はAPAPに切り替えたり、極端に高圧が必要な例ではBiPAPを追加処方したりといった対応も考えられます。
決して「自分さえ我慢すればいい」と無理をせず、快適に続けられる方法を一緒に探していきましょう。
4.色々な種類を試してみる
最適なCPAPのタイプは、実際に試してみなければ分からないことも多いものです。とくにマスクに関してはカタログや写真だけではフィット感や快適さは判断できません。
そのため、CPAP導入後、当初のマスクが合わない、CPAP付け始めあるいは寝ている間に苦しくなるなどある場合はマスクの形状を変更することで合うものが見つかる場合があります。
装置本体についても、携帯型と据置型の両方を比較してみる、海外メーカーと国内メーカーのモデルを比較するなど、可能な範囲で選択肢に触れてみることをお勧めします。
CPAP療法は長期にわたるものですから、妥協せず自分にピッタリ合った器具を選ぶことが、治療成功への近道となります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがある場合はオンライン診療へ
「いびきを指摘された」「日中の強い眠気が続く」など、睡眠時無呼吸症候群が疑われる症状がある方は、早めに医療機関で相談されることを強くお勧めします。
SASを放置すると睡眠の質低下による日中の居眠り事故のリスクが高まるほか、高血圧・糖尿病・心疾患・脳卒中など重大な病気の原因ともなりえます。
当院・森下駅前クリニックでは、忙しい方でも受診しやすいようオンライン診療(遠隔診療)によるSASの相談・初診を行っています。
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適切な診断と治療で、いびきや日中の眠気のない快適な生活を取り戻しましょう。
当院のオンライン診療については森下駅前クリニック公式サイトからお気軽にお問い合わせいただけます。
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合併症
症状
原因
傾向
疑い
引用文献
[1] Marin J.M. et al. 長期のCPAP療法による閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者の心血管転帰改善に関する観察研究. Lancet. 2005; 365(9464):1046-1053.
[2] American Sleep Apnea Association. APAP vs. CPAP: Which Is Better for Sleep Apnea? (SleepApnea.org).
[3] SleepFoundation. BiPAP vs. CPAP Machines: Breaking Down the Differences. SleepFoundation.org, 2023.
[4] JapanCPAP(ジャパンシーパップ)公式サイト「スリープスタイル」製品ページ(2023年) – 世界的に見てPhilips社・ResMed社がCPAP市場のトップシェアとの記載あり.
[5] JapanCPAPコラム「CPAPの『音』についてのお話」(2022年1月) – F&P社SleepStyleは非常に静かなCPAPとの言及あり.
[6] 岸田雄治. 「CPAP治療の保険適用|AHIいくらから?費用負担を抑えるための適応基準解説」 (神戸きしだクリニックWEBサイト, 2025年).
[7] ウェブドクター(東京ドクターズ). 「NPPVとCPAPの違いを徹底比較!特徴や使用目的・機能を紹介」 (2025年8月3日) –