睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査入院とは?治すには入院が必要なの?

 

「最近、どうも疲れが取れない」「日中、強烈な眠気に襲われる」と感じていませんか?もしかしたら、それは睡眠中に何度も呼吸が止まってしまう「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」のサインかもしれません。

SASは、決して他人事ではありません。成人の約3人に1人が潜在的に抱えている可能性があると言われています。

例えば、こんな経験はありませんか?

  • 「昨日のいびき、すごかったよ!」と家族から指摘される:SASの患者さんの多くは、大きないびきをかきます。これは、狭くなった気道に無理やり空気を送り込もうとすることで、喉の奥が振動するためです。まるで、細いストローで勢いよくジュースを吸うような状態です。
  • 朝起きても、頭がスッキリしない:睡眠中に呼吸が止まることで、脳が酸素不足に陥り、質の高い睡眠が得られません。結果として、起床時の頭痛や倦怠感を引き起こすことがあります。
  • 日中の会議中、睡魔に襲われる:SASの患者さんは、日中に強い眠気や集中力の低下を感じることがあります。これは、睡眠不足が慢性化しているためです。

これらの症状に心当たりがある方は、SASの可能性があります。 SASは、適切な治療を行わないと、高血圧や糖尿病、心臓病などのリスクを高めることが、近年の研究で明らかになってきました。早期発見・早期治療が重要です。ぜひ、医療機関を受診して相談してみましょう。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いがある場合は検査入院が必要?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断には、精密検査が必要です。多くの場合、この精密検査は一晩病院に泊まって行われます。睡眠中の呼吸の状態を詳しく調べるためです。ですが、現在は精密検査も自宅でできるようになりました。つまり、必ずしも入院が必要ではないということです。

検査入院が必要かどうかは、患者さんによって異なり、一概には言えません。日中の眠気や倦怠感といった自覚症状の程度、肥満や高血圧などの合併症の有無、そして簡易検査の結果などを総合的に判断します。

 

一般的な睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査の流れ

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査は、まるで探偵が事件を解決するような、段階的なプロセスを経て行われます。

 

① まずは「手がかり」を探す「簡易検査」

最初のステップは、自宅でできる簡易検査(PG検査)です。これは、指に装着する小さな機械が、睡眠中の呼吸や血中酸素の状態を記録します。例えるなら、指先にいる小さな探偵が、寝ている間の体の変化を観察してくれるようなものです。この検査でSASの可能性が示唆された場合、より精密な検査に進みます。

 

② より徹底的に検査する「精密検査」

精密検査は脳波や心電図、呼吸の状態など、様々な角度から体の状態をモニタリングします。今までは、1泊入院して行う検査が主流ではありましたが、現在は自宅でも可能となり、より利便性が増しました。

最近の研究1では、成人の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の診療ガイドラインの質を評価しており、検査の重要性も強調されています。適切な検査と診断は、患者さんにとって最適な治療法を選択する上で非常に重要です。

 

『自宅でできる簡易検査』と『検査入院』の違い

「自宅でできる簡易検査」は、文字通り自宅で手軽にできる検査です。指に洗濯バサミのような小さな機械を挟んで寝るだけで、睡眠中の呼吸の状態(呼吸が止まっていないか、いびきがうるさくないかなど)を測ることができます。費用も比較的安く、検査結果が出るまでの時間も短いというメリットがあります。

しかし、これはあくまでも簡易的な検査です。精密な検査結果が出ない場合があり、SASの確定診断には不向きです。

一方、「検査入院」は、病院に一晩泊まって、より詳しい検査を受ける方法です。脳波や心電図、呼吸の状態などを同時に測定することで、SASの重症度や原因を詳しく調べることができます。

この検査入院は、より正確な診断結果を得ることができるというメリットがある反面、費用が高額になりやすいことや、入院の手間がかかるというデメリットもあります。

前述したように、今では、この検査入院と同様の検査が自宅でできるようになったため、わざわざ入院する必要性はなくなったと言えます。

検査を受ける際には、医師に相談して、自分に合った検査方法を選びましょう。

 

検査入院の費用

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査入院。一体いくらかかるのか、不安になりますよね。費用は、入院日数、個室か相部屋かによって変わります。

精密検査自体は、保険点数が定められており、概ね約1万〜3万程度となります。

これらの検査費用は、健康保険が適用されます。3割負担の方であれば、費用の3割を負担することになります。仮に検査費用が10万円だった場合、自己負担額は3万円になります。

しかし、高額な医療費がかかった場合には、高額療養費制度を利用することで、自己負担額をさらに抑えることができます。これは、一定額以上の医療費を支払った場合に、その超過分が払い戻される制度です。

 

検査入院の流れ

ここでは検査入院の流れを具体的にイメージしやすいように、病院での1泊2日を例にお話していきます。

まずは病院で入院の手続きを済ませます。

睡眠中の脳波や呼吸状態、心拍数、血中酸素濃度などを測定するためのセンサーを体に装着します。 これらのセンサーを通して、睡眠中に身体で何が起きているのかを詳しく調べます。

検査後はセンサーを取り外し終了です。

当日には検査結果はでないため、結果を聞きに外来受診が必要なケースがほとんどです。

検査結果に基づいて、睡眠時無呼吸の重症度やその後の治療方針(CPAP療法など)について説明を受けます。

睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、自宅での生活改善のアドバイスも受けられます。 疑問や不安なことがあれば、遠慮なく医師や看護師に相談するようにしましょう。

 

睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合はオンライン診療へ

「最近、寝ている間の呼吸がおかしいって家族に言われた…」「日中、強烈な眠気に襲われることがある…」と感じていませんか?もしかしたら、それは睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインかもしれません。

SASは、文字通り睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。例えるなら、寝ている間に体が「電池切れ」を起こしてしまい、呼吸をすることを忘れてしまうような状態です。そして、この状態が長く続くと、高血圧や糖尿病などの深刻な病気を引き起こすリスクも高まります。

そこで、近年注目されているのがオンライン診療です。仕事や家事などで忙しい方でも、自宅にいながら専門医に相談することができます。

例えば、「仕事で疲れてしまって、なかなか病院に行く時間がない…」という方でも、オンライン診療であれば、空いた時間にスマホやパソコンを使って気軽に相談できます。これは、まるで家にいながら専門医に往診してもらっているような感覚と言えるでしょう。

オンライン診療では、あなたの症状を詳しくヒアリングし、SASの疑いがあるかどうかを判断します。さらに、自宅でできる簡単な検査キットをご紹介したり、状況に応じて医療機関での検査をご案内したりすることも可能です。

「病院に行くのはちょっと気が引ける…」「まずは、どんな病気か知りたい…」という方は、ぜひオンライン診療をご活用ください。

簡易検査、精密検査ともに自宅でできるため、入院する手間はなくなるかもしれませんね。

予約ページ(対面):https://medicalpass.jp/hospitals/morishita

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参考文献

  • Xu X, Peng Q, Meng L, Yang H, Wang Y, Luo Y, Dong M, Wang C and Wang M. “Quality assessment of clinical practice guidelines for adult obstructive sleep apnea: A systematic review.” Sleep medicine 118, no. (2024): 16-28.

 

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)は何科を受診すればいい?

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いを感じて、「受診してみようかな?」と考えている方もいるかもしれません。

普段かからない診察だから何科に受信すればいいかわからないかと思います。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診察は呼吸器内科、耳鼻咽喉科、内科、オンライン診療(1番おすすめ)でできます。

どちらでも診察はできますが、それぞれ特徴があるので本記事で解説を行います。

睡眠時無呼吸症候群は決して珍しい病気ではなく、放置すると様々な病気のリスクを高めます。少しでも気になる方は、医療機関への受診をお勧めします。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療は何科?それぞれの特徴も紹介

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断されたり、その可能性を指摘されたりすると、一体どの診療科を受診すれば良いのか迷ってしまいますよね。この章では、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療を行う主な診療科と、それぞれの科の特徴について詳しく解説していきます。

 

呼吸器内科

呼吸器内科は、肺や気管支など、呼吸に関わる臓器の病気を専門的に扱う診療科です。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気なので、呼吸器内科が専門的に診療を行います。

呼吸器内科医は、肺の機能検査や睡眠中の呼吸の状態を詳しく調べる検査(PSG検査など)を行い、SASの重症度を評価します。

 

  • メリット
    • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療に精通した医師が多い。
    • 検査から治療、その後の管理まで一貫して受けることができる。
    • CPAP療法などの機器治療にも対応している
  • こんな人におすすめ
    • いびき、無呼吸、日中の眠気など、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の典型的な症状がある人
    • 呼吸器系の持病がある人
    • 専門的な検査や治療を受けたい人

 

耳鼻咽喉科

耳鼻咽喉科は、耳、鼻、喉の病気を専門的に扱う診療科です。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の中には、扁桃腺肥大やアデノイド肥大、鼻中隔彎曲症など、耳鼻咽喉科的な要因で発症するケースもあります。

例えば、鼻中隔彎曲症があると、鼻呼吸がしづらくなり、口呼吸になりがちです。この状態が続くと、気道が狭くなり、SASのリスクが高まると考えられています。

  • メリット
    • 鼻や喉の構造的な問題を改善する手術など、根本的な治療を受けられる場合がある。
  • こんな人におすすめ
    • 鼻づまりがひどい人
    • 扁桃腺やアデノイドが大きいなど、喉の奥が狭い人

 

内科

内科は、体の様々な臓器の病気を幅広く診る診療科です。

最近では、内科の中でも、生活習慣病や睡眠障害に力を入れているクリニックも増えています。内科では、SASの原因として考えられる生活習慣病の有無を調べたり、他の病気が隠れていないかなどを総合的に判断します。

  • メリット
    • 高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を合併している場合、まとめて相談できる。
    • 他の病気の可能性も考慮して、総合的に診察してくれる。
  • こんな人におすすめ
    • 高血圧や糖尿病などの生活習慣病を持っている人
    • 健康診断で睡眠時無呼吸症候群(SAS)の疑いを指摘された人
    • まずは、気軽に相談に乗ってほしい人

 

オンライン診療

オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンなどを使い、ビデオ通話で医師の診察を受けられる診療方法です。

最近では、オンライン診療に対応しているクリニックも増えてきているので、上手に活用してみましょう。

  • メリット
    • 自宅にいながら診察を受けられるので、通院の負担を軽減できる。
    • 仕事や家事などで忙しい人でも、受診しやすい。
  • こんな人におすすめ
    • 病院に行く時間がない人
    • 近くに睡眠時無呼吸症候群(SAS)を診療している病院がない人
    • まずは、気軽に相談に乗ってほしい人

 

おすすめは気軽に受診できるオンライン診療

近年、スマホやパソコンで気軽に医療機関に相談できるオンライン診療が注目されています。睡眠時無呼吸症候群の診断は、問診や検査が必要となるため、オンライン診療だけでは完結しない場合もあります。

しかし、例えば「大きないびきが気になる」「日中、強い眠気に襲われる」といった症状がある方は、まずオンライン診療で医師に相談してみてはどうでしょうか?

睡眠時無呼吸症候群の治療では、CPAP(シーパップ)という、鼻に装着して空気を送り込み、気道を広げて呼吸を楽にする装置を使うことが一般的です。オンライン診療では、CPAPの使用方法や効果、注意点などを詳しく説明してもらうことができます。

また、「CPAPマスクのサイズが合わなくて困っている」「治療を始めてから、口が渇きやすくなった」など、治療中の疑問や不安を気軽に相談することも可能です。

さらに、症状の経過観察もオンライン診療で行うことで、通院の負担を軽減できる場合があります。

ただし、オンライン診療に対応していない医療機関もあるため、事前に確認が必要です。

オンライン診療は、忙しい方や外出が難しい方にとって、睡眠時無呼吸症候群の治療をスムーズに進めるための、心強い味方と言えるでしょう。

当院でも、オンライン診療を使用したSASの治療を行っています。

以下から予約をしてみましょう。

予約ページ(対面):https://medicalpass.jp/hospitals/morishita

保険証送付ページ:https://morishitaekimae.com/send/

 

参考文献

 

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睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療には健康保険はおりる?適用されるの?

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査や治療には、健康保険が適用されます。ただし、状態によっては追加の検査や費用が発生することもあります。本記事で詳しく解説します。

CPAP(シーパップ)による治療は保険適用される?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査には健康保険が適用されます。しかし、合併症の有無や検査方法によっては、検査費用に加えて入院費や差額ベッド代などが必要になる場合もあります。各医療機関に問い合わせて、検査終了までに必要な金額を確認することをおすすめします。

治療にかかる費用は、健康保険が適用されます。CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)は、SASの治療に用いられる一般的な装置です。この治療を続けるためには、定期的な外来受診が必要になります。CPAP治療の費用は、月に約4,000円程度となります。

生命保険にSASの既往がある場合、保険金が支払われないことがあります。保険会社によって異なるため、加入前に詳細を確認することが重要です。また、県民共済や補助金制度を利用することで、治療費の一部を軽減することができる場合もあります。具体的な給付金や休職制度については、各制度の規定を確認することをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群の治療においては、個人の状態や適用される治療法によって費用が異なります。医師と相談しながら、最適な治療方法と費用を確認することが重要です。

 

【参考】

  • 睡眠時無呼吸症候群の診断・治療ガイドライン(第十版)
  • 全国睡眠呼吸学会公式ホームページ

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査・治療にかかる費用

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の検査や治療には、健康保険が適用されます。しかし、合併症の有無や検査の種類によっては、費用がかかる場合もあります。以下に、費用の一例を紹介しますが、医療機関や検査内容によって異なるため、問い合わせが必要です。

 

検査にかかる費用の一例

  • 簡易検査(パルスオキシメトリー):300円
  • 簡易検査:2,700円
  • 終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査:約1万~3万円程度

 

終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査の場合、個室で検査が行われるため、医療機関によっては入院費に加え差額ベッド代などが必要になることもあります。事前に医療機関に問い合わせて、予想費用を確認することをおすすめします。

 

治療にかかる費用の一例

睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された場合の治療にも健康保険が適用されます。ただし、一部例外があります。以下に、治療にかかる一例を紹介します。

  • CPAP治療:月4,000円程度

 

治療方法によって費用は異なりますので、医師と相談して適切な治療方法と費用について確認しましょう。外科的手術などの場合は、状態や適用される手術によって費用も変わることがあります。

睡眠時無呼吸症候群の治療にかかる費用は個人差がありますので、具体的な金額については医療機関に問い合わせることが重要です。

 

睡眠時無呼吸症候群でも生命保険の加入は可能?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に一時的に呼吸が止まる症状です。生命保険に加入する場合、SASの既往があると保険会社によっては加入が難しい場合もありますが、絶対に入れないわけではありません。

生命保険会社は、契約者が健康で長生きすることを前提にしています。そのため、慢性的な病気やリスクのある状態があると保険の対象外とされることがあります。しかし、SASだけでなく他の病気でも加入に制限があるため、具体的な保険会社や商品によって異なる場合があります。保険会社によって対応が異なるため、保険加入前に保険会社や商品の条件をよく確認することが重要です。

 

睡眠時無呼吸症候群の治療は医療費控除の対象?

睡眠時無呼吸症候群の治療は医療費控除の対象です。具体的な治療にかかる費用は、患者さんの病状や治療法によって異なるため、個別に確認することが必要です。

病院での検査や機器の使用にかかる費用も健康保険が適用されますが、一部負担する金額が発生する場合もあります。たとえば、終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査の場合、入院費用のほかに差額ベッド代などが必要になるケースもあります。

睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるなら、まずは無料のオンライン診療へ

 

もし睡眠時無呼吸症候群の症状に不安を抱えている方は、オンライン診療を利用して専門医のアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。

保険適応で対面診療とほぼ変わらない金額で治療を受けることができます。

 

予約ページ(対面):https://medicalpass.jp/hospitals/morishita

 

保険証送付ページ:https://morishitaekimae.com/send/

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