鼻づまりが引き起こす睡眠時無呼吸症候群(SAS)!鼻づまりはすぐに解消しよう

  あなたは夜、いびきをかいていませんか? もしかしたら、それは深刻な問題のサインかもしれません。  

近年増加している睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気です。

 

そして、その原因の一つに「鼻づまり」が潜んでいることをご存知でしたか?   本文では、専門医の経験に基づいた具体的な症例を交えながら、鼻づまりと睡眠時無呼吸症候群の意外な関係性を解説します。

風邪や花粉症、アレルギー性鼻炎、蓄膿症、さらには鼻中隔湾曲症など、様々な鼻づまりの原因と、それらが睡眠時無呼吸症候群を引き起こすメカニズムを分かりやすく説明します。

 

一晩に数百回も呼吸が止まるケースもあり、高血圧や心臓病、脳卒中などのリスクを高める睡眠時無呼吸症候群。

 

日中の眠気や集中力低下に悩んでいる方、大きないびきをかいている方は要注意です。

 

この記事を読めば、鼻づまりと睡眠時無呼吸症候群の関係性、そしてその解消方法について理解を深め、健康な睡眠を取り戻すための第一歩を踏み出せるでしょう。

あなたの睡眠の質、そして健康を守るために、ぜひ読み進めてください。  

 

【関連記事】 いびきがヒドイと睡眠時無呼吸症候群(SAS)の恐れあり?!いびきの特徴や関係性を解説  

 

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実は関係があった!鼻づまりが引き起こす睡眠時無呼吸症候群(SAS)

夜寝ている時に、「グーグー」といびきをかいていませんか?

もしかしたら、鼻が詰まっていることが原因かもしれません。

 

鼻づまりは、いびきだけでなく、さらに深刻な病気である睡眠時無呼吸症候群(SAS)につながる可能性もあるのです。

睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に呼吸が何度も止まる病気です。

呼吸が止まる回数や時間は人によって様々ですが、重症の方の場合は一晩に数百回も呼吸が止まり、一回の無呼吸が1分以上続くこともあります。

まるで、魚が水面でパクパク口を動かすように、空気を吸おうとしているのに吸えない状態が、何度も繰り返されるのです。

 

では、なぜ鼻づまりが睡眠時無呼吸症候群につながるのでしょうか?

それは、鼻が詰まると、口で呼吸をするようになるからです。

 

口呼吸になると、のどの奥の筋肉が緩み、舌が落ち込んで気道を塞ぎやすくなります。

気道とは、空気の通り道のことで、この気道が塞がると、空気が肺に入ってこられなくなり、呼吸が止まってしまうのです。

鼻づまりには、風邪や花粉症、アレルギー性鼻炎、蓄膿症など、様々な原因が考えられます。

 

また、あごが小さい、首が太くて短いなどの体格も、睡眠時無呼吸症候群のリスクを高める要因となります。

鼻づまりが原因で睡眠時無呼吸症候群になっている場合は、鼻づまりの治療を行うことで症状が改善する可能性があります。

まずは耳鼻科を受診し、鼻づまりの原因を特定し、適切な治療を受けるようにしましょう。

 

  【関連記事】 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因とは?原因と対策 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因はストレスから?原因やリスクをわかりやすく解説  

 

鼻づまりの原因

「最近、鼻が詰まって息苦しい…」「鼻が詰まって、夜もぐっすり眠れない!」といったお悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

鼻づまりは、集中力の低下や日中の眠気、いびきなど、日常生活に様々な悪影響を及ぼします。

 

さらに、慢性的な鼻づまりは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の大きな原因の一つでもあります。

今回は、鼻づまりの原因となる様々な病気について、具体的な症例を交えながらわかりやすく解説します。  

 

風邪・花粉症

風邪をひいたり、花粉症の季節になると、鼻水やくしゃみと共に鼻づまりに悩まされる方は多いでしょう。

これは、ウイルスや花粉といった異物が鼻の中に入り込むと、体を守るために鼻の粘膜が炎症を起こし、腫れ上がるのが原因です。

まるで、鼻の穴の中に小さな風船が膨らんで、空気の通り道を塞いでしまうようなイメージです。

 

風邪の場合、通常1~2週間で症状は治まります。しかし、私の経験では、高齢の方や免疫力が低下している方は、風邪が長引いてしまい、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に移行してしまうケースも見られます。

 

一方、花粉症の場合は、原因となる花粉が飛散している間、数週間から数ヶ月間も鼻づまりが続くことがあります。

例えば、スギ花粉症の患者さんは、2月から4月頃まで鼻づまりに悩まされるケースが多いです。

また、ヒノキ花粉症の場合は、3月から5月頃がピークとなります。

 

このように、原因となる花粉の種類によって、症状が現れる時期が異なります。さらに、複数の種類の花粉にアレルギーを持っている方は、症状が現れる期間が長くなってしまうのです。

 

通年性アレルギー性鼻炎

風邪や花粉症とは異なり、一年中鼻づまりが続く場合は、通年性アレルギー性鼻炎の可能性があります。

これは、家の中のホコリやダニ、ペットの毛などが原因となって、鼻の粘膜が常に炎症を起こしている状態です。まるで、鼻の中に小さなイタズラっ子が住み着いて、いつも鼻をくすぐっているようなイメージです。

 

例えば、私が診察した患者さんで、掃除をするたびにホコリが舞い上がり、くしゃみや鼻水、鼻づまりがひどくなる方がいました。検査の結果、ダニやハウスダストが原因のアレルギー性鼻炎だと判明しました。

 

また、犬や猫などのペットを飼っていて、ペットと触れ合った後に鼻の症状が悪化する場合は、ペットの毛やフケが原因となっている可能性が高いです。

 

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症は、鼻の奥にある副鼻腔という空洞に膿が溜まり、炎症を起こしている状態です。

 

これは、風邪やアレルギー性鼻炎などをこじらせてしまうことが原因で起こります。まるで、鼻の奥に小さなプールがあって、そこに膿が溜まってしまっているようなイメージです。

 

鼻づまり以外にも、黄色っぽい鼻水や、鼻の奥に何かが詰まっているような違和感、頭痛などが症状として現れることもあります。 蓄膿症は自然治癒することは難しく、適切な治療を行わないと慢性化してしまいます。

 

私の外来にも、長年蓄膿症に悩まされている患者さんが多く来院されます。

 

鼻中隔湾曲症

鼻の穴を左右に分けている壁を鼻中隔と言いますが、この鼻中隔が曲がっている状態を鼻中隔湾曲症と言います。

 

これは、生まれつき鼻中隔が曲がっている場合や、ケガなどが原因で後天的に曲がってしまう場合があります。 鼻中隔が曲がっていると、片方の鼻の穴が狭くなり、空気の通りが悪くなって鼻づまりを感じます。

まるで、鼻の中に壁ができて、空気の通り道を塞いでいるようなイメージです。

 

鼻中隔湾曲症は、鼻づまりだけでなく、いびきや口呼吸の原因となることもあります。さらに、口呼吸はのどの乾燥を招き、風邪などの感染症にかかりやすくなってしまうのです。

鼻中隔湾曲症は、比較的多くの方が抱えている症状です。

 

私の外来でも、鼻づまりの原因が鼻中隔湾曲症だと診断される患者さんは少なくありません。軽度の場合は経過観察となることもありますが、症状が強い場合は手術が必要になることもあります。  

 

睡眠中の鼻づまりを解消する方法

夜、鼻が詰まって息苦しくて眠れない、そんな経験はありませんか?

睡眠中に鼻が詰まると、息苦しさだけでなく、口呼吸になってしまい、朝起きた時に喉がカラカラに乾いてしまうこともあります。 また、集中力の低下や日中の眠気を引き起こすこともあり、日常生活にも支障をきたすこともあります。

鼻づまりを解消するには、まずその原因を特定することが重要です。 鼻が詰まる原因は様々ですが、大きく分けて鼻の粘膜が腫れている場合と、鼻腔内を何かが塞いでいる場合があります。

例えば、風邪をひいた時や花粉症の時期は、ウイルスや花粉などの異物に対する反応で鼻の粘膜が炎症を起こし、腫れてしまいます。 また、鼻水が多く出て固まってしまったり、鼻中隔湾曲症といって鼻の真ん中の壁が曲がっていることで空気の通り道が狭くなってしまうこともあります。

鼻中隔湾曲症は、生まれつき曲がっている場合や、成長過程で曲がってしまう場合、あるいはケガなどが原因で起こる場合もあります。

その他にも、副鼻腔炎(蓄膿症)や鼻ポリープなども鼻づまりの原因となります。 副鼻腔炎は、鼻の奥にある副鼻腔という空洞に膿が溜まり、炎症を起こした状態です。

風邪やアレルギー性鼻炎などをこじらせてしまうことが原因で起こることが多く、私の経験では、適切な治療を行わないと慢性化してしまうケースも少なくありません。

鼻ポリープは、鼻の粘膜にできる良性の腫瘍で、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などを背景に発症することが多いです。   鼻づまりを解消するための具体的な方法としては、原因によって様々なアプローチがあります。

風邪や花粉症による鼻づまりであれば、温かいタオルで鼻を温めたり、市販の点鼻薬を使用したりする方法が有効です。 ただし、点鼻薬は使いすぎると逆に鼻づまりが悪化してしまうことがあるため、使用上の注意をよく読んで、用法・用量を守ることが大切です。

  鼻水がたくさん出て詰まっている場合は、こまめに鼻をかんで鼻水を出すようにしましょう。 鼻をかむ時は、片方の鼻の穴を優しく押さえながら、もう片方の鼻の穴から息をゆっくりと吐き出すようにします。 強くかむと鼻の粘膜を傷つけてしまうことがあるので、優しくかむように心がけましょう。

鼻中隔湾曲症などの鼻の構造上の問題が原因で鼻づまりが起きている場合は、手術が必要になることもあります。 もし長引く鼻づまりで悩んでいる場合は、耳鼻咽喉科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。  

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)をそのまま放置すると?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)を「たかが、いびき」と安易に考えて放置していませんか?

実は睡眠時無呼吸症候群は、知らないうちにあなたの健康を蝕み、様々な合併症の引き金となる可能性がある、恐ろしい病気なのです。

まず、睡眠時無呼吸症候群で最も問題となるのは、睡眠中に呼吸が何度も止まることです。 呼吸が止まると、体、特に脳への酸素供給が途絶えます。

脳は酸素不足に非常に敏感で、酸素が足りなくなるとパニック状態に陥り、体に「すぐに酸素を送れ!」という緊急信号を発します。 その結果、心臓は猛烈に働き始め、血圧が急上昇するのです。

このような状態が続くと、血管は常に高い圧力にさらされ、まるでゴムひもを何度も強く引っ張るように、徐々に硬く、もろくなっていきます。 これが動脈硬化です。

動脈硬化は、血管の壁が厚く、硬くなってしまう病気で、血管が狭くなり、血液の流れが悪くなってしまうのです。 動脈硬化が進むと、様々な合併症のリスクが高まります。

心臓に酸素を供給する冠動脈が硬化すると、狭心症や心筋梗塞といった生命に関わる病気を引き起こす可能性があります。 脳の血管が硬化すれば、脳卒中のリスクも高まります。

また、睡眠時無呼吸症候群は糖尿病のリスクも高めることが知られています。 糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度が高くなる病気で、放置すると様々な合併症を引き起こし、生活の質を大きく低下させる可能性があります。

さらに、睡眠時無呼吸症候群によって睡眠の質が低下すると、日中の眠気が強くなり、集中力の低下や倦怠感を引き起こします。 これにより、仕事や学業のパフォーマンスが低下するだけでなく、居眠り運転による交通事故のリスクも高まります。

アメリカ心臓協会の声明でも、睡眠時無呼吸症候群は高血圧、心不全、冠動脈疾患、脳卒中などの心臓血管疾患のリスクを高めることが指摘されています。 特に、高血圧がなかなか改善しない方や、心房細動を繰り返す方は、睡眠時無呼吸症候群の検査を受けることが推奨されています。

このように、睡眠時無呼吸症候群は決して軽視できる病気ではありません。 「たかが、いびき」と考えて放置せず、少しでも気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

早期発見、早期治療が、あなたの健康を守る上で非常に重要です。

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睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合はオンライン診療へ

「もしかして、睡眠時無呼吸症候群かも…?」と不安を抱えながらも、忙しい毎日でなかなか病院に行く時間を取れない方もいるかもしれません。

特に、睡眠時無呼吸症候群は、初期症状が自覚しづらいこともあり、受診のハードルが高いと感じている方も少なくないでしょう。

そんな方におすすめなのが、オンライン診療です。 オンライン診療であれば、自宅や職場など、場所を選ばずに診察を受けることができます。

検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、CPAP療法などの治療が開始されます。CPAP療法は、鼻にマスクを装着し、空気を送り込むことで気道を広げ、無呼吸を予防する治療法です。

オンライン診療でも、医師からCPAP装置の使い方や注意点などの説明を受けることができます。 「もしかして…」と思ったら、まずはオンライン診療で相談してみましょう。

手軽に専門医のアドバイスを受けることができます。  

 

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睡眠時無呼吸症候群をもっと詳しく

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